終身保険の是非について
終身保険の是非について論じられることは多いと思いますが、今回は終身保険と同じ月々の支払いで死亡保障と貯蓄をする代替プランを用いて、比較、検討したいと思います。
例としてA社が販売している終身保険を取り上げます。
終身保険契約例
・30歳男性
・保険料払込期間:60歳払済み
・保険金額:500万円
・月払保険料:10,920円
・60歳時の解約返戻金:435万円(60歳前は低解約払戻期間)
終身保険は、死亡保障と貯蓄を兼ね備えた商品として販売されることが多いと思います。ならば、死亡保障と貯蓄を分けたらどうなるか、次の代替プランを見て下さい
代替プラン
死亡定期と積立貯蓄の組み合わせ
・死亡定期(60歳満期、保険金額500万円):月払保険料 1,215円
・積立貯蓄 毎月9,705円を積み立てる
この代替プランの毎月の支払額は、10,920円で終身保険の保険料と同じです。
さて、終身保険と代替プランを2つのケースで比較してみたいと思います。
ケース1:60歳まで生存した場合
終身保険:解約返戻金435万円を受け取ることができる。
代替プラン:死亡定期は満期を迎えて、掛け捨てなので無くなりますが、積立貯蓄が349万円(利回り0%)が手元に残ります。もし、利回り3%で積立運用すれば、565万円になります。
ケース2:58歳で亡くなった場合
終身保険:500万円の死亡保険金が遺族に支払われます。
代替プラン:死亡定期の保険金500万円と積立貯蓄326万円(利回り0%)の合計826万円が遺族に残されます。
いかがでしょうか?ケース1では、代替プランの運用の結果によりますが、ケース2については、代替プランの方がより多くのお金を遺族に残せますね。
これら2つのケース以外にも、相続対策ならば終身保険、60歳前に解約して使う可能性のあるお金ならば代替プラン、といった考え方もあります。
皆さんは、どちらを選びますか?
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