ビットコインで不動産を買う!?
日経電子版の記事より
現金vs.ビットコイン:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23131360W7A101C1905K00/
今も上昇を続けるビットコインの相場ですが、私がFPとしてビットコインの相談を受けた場合は、「宝くじのようなものだと思って、興味があればどうぞ」と答えるようにしています。宝くじで1000万円以上の高額賞金の当選者を対象にしたアンケート(宝くじ長者白書)の回答者数をみると、毎年1000人前後です。アンケートに回答しない高額当選者もいるので、実際は1000人~2000人といったところでしょうか。一方、ビットコインの保有者は、70万人に達しているとのことなので、ビットコイン長者の数は宝くじ長者を上回る勢いで増えそうな気がします。
宝くじとビットコインの違いは、宝くじの賞金に税金は掛かりませんが、ビットコインで得た利益は雑所得として課税対象になるということです。そこで、この記事で紹介されている「不動産をビットコインで購入する」というところが気になりました。もしかしたら、値上がりしたビットコインを売却して円に替えると税金が掛かるけど、ビットコインのまま買い物すれば課税されないと勘違いしているのではないでしょうか。500万円で買ったビットコインの価値が1億円になり、そのビットコインで1億円の不動産を支払いをした場合には、9500万円が雑所得として課税対象になります。
また、税金に加えてビットコインで決済する場合、数パーセントの手数料をとられることもあるので、不動産をビットコインで購入することのメリットは何なんだろうかと疑問に感じました。日経の記事は、そこら辺をもっと突っこんで欲しいものです。