コインチェックの仮想通貨不正流出
メディアでも報道されている通り、仮想通貨の大手取引所であるコインチェック社で取り扱っている仮想通貨「NEM(ネム)」が外部からの不正アクセスにより流出してしまいました。
仮想通貨については、これまで何度かこのブログでも取り上げましたが、私はFPとして、「宝くじのようなもと思って付き合うのがいいでしょう」とお話してきました。したがって、今回も最悪のケースは利用者のお金が戻ってこない可能性もあるようですが、宝くじがはずれたと思えば仕方ないことでしょう。
とはいえ、いくつか気になる点もあるので、以下にまとめてみました。
- コインチェックは登録業者ではなかった
仮想通貨の取引が広がる中、昨年4月から、仮想通貨を取り扱う業者は、マネーロンダリング防止や利用者保護のために、金融庁から登録を受けることが義務付けられています。
ところが、コインチェック社は登録の申請中であったものの、正式な登録は受けていませんでした。それにも関わらず、タレントを使ったCMを流して勧誘する同社の姿勢に対しては、それで良かったのかという疑問が残ります。
金融庁も、仮想通貨の取引にあたっては、登録業者を通じて行うようにという注意喚起をしていたにも関わらず、コインチェック社の営業活動が放置されていたのはなぜでしょうか。 - 他の仮想通貨取扱業者は大丈夫か
新聞記事によると、コインチェック社にはセキュリティー対策が不十分な点もあったようです。そうすると、今回の事件はコインチェック社だけの問題に原因があるのでしょうか。
私は技術的なことは良く分かりませんが、感覚的には100%安全なセキュリティー対策は無いような気がします。仮想通貨を取引する上では、セキュリティーのリスクやその対策についてよく確認した方が良いでしょう。 - 金融庁が発信する情報はこまめにチェックしよう
金融庁は仮想通貨の利用者に対して以下のような注意喚起をしています。
・ 金融庁が仮想通貨の価値を保証したり、推奨したりするものではないこと
・ 仮想通貨は法定通貨ではないことや突然無価値になるリスクがあること
・ 仮想通貨に関する取引を行う際は、金融庁・財務局の登録を受けた事業者かどうかを確認すること
・ ICOに関して、価格下落や詐欺の可能性があること及び仕組み次第で資金決済法等の規制対象となることまた、金融庁のホームページでも仮想通貨に関する情報が随時提供されています。こまめにチェックする方が良いでしょう。金融庁の仮想通貨利用者のためのサイト
www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/index.html