日経平均の積み立て投資
金融庁のつみたてNISA関連のサイトを見ていたら、ちょっと気になることがあった。
下の資料の2ページ目にある、「日経平均がバブルの最高値あった1989年12月から毎月1万円日経平均の投信を買ったらどうなるか」というシミュレーションについてである。
http://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2/17.pdf
約28年コツコツと積み立てれば、90年代のバブル崩壊、2000年初頭のITバブル、2008年のリーマンショックという何度かの大暴落があっても、投資収益はプラスになっているということだ。
これを積み立て投資の有効性を示す資料として示すことに異論はないが、できればもう少し精緻にやって欲しいと感じた。何が問題かというと、このシミュレーションには配当が含まれていないのである。単に日経平均の指数そのものを基準価格と見なしているので、配当落ちの分評価額が低くなっていると思う。
また、少し前の日経新聞の記事で、現在2万円前後でうろうろしている日経平均株価を最高値と比較してまだ半分くらいである、と説明している部分があった。これも、配当込みで見ればもう少しよくなるのではないだろうか。(それと2000年4月の大幅な銘柄入れ替えの影響も考慮すべきであるが、これについてはまたの機会に述べることにします)
長期投資を謳うのであれば、配当も重要なファクターである。