金融庁「仮想通貨交換業等に関する研究会」を傍聴しました

本日、金融庁において開催された「仮想通貨交換業等に関する研究会」を傍聴してきました。

研究会の趣旨は、コインチェック社の不正流出事件や、その後に行われた仮想通貨交換業者に対する立ち入り検査で発覚した内部管理体制の不備、さらには仮想通貨が決済手段ではなく投機の対象になっている状況等を受け、仮想通貨交換業等をめぐる諸問題について制度的な対応を検討するために設置されたものです。

研究会の構成は、学識経験者、金融実務家等をメンバー、仮想通貨交換業者等の業界団体、関係省庁をオブザーバーとして、金融庁が事務局を務める形となっています。

研究会が始まる時には、報道各社のテレビカメラや取材の方たちが数多くいらしゃって、とても賑やかな感じがしました。やはり、世間の注目度を表しているのでしょうね。ちなみに、先週開催された社会保障審議会の年金部会はテレビカメラも1台だけで、もっと静かでした。

研究会の議事次第は以下の通りです。

  • 事務局説明:金融庁より、現在の仮想通貨交換業にかかる制度、仮想通貨による資金調達(ICO)、仮想通貨利用にあたっての注意喚起などについての説明がありました。
  • 仮想通貨取引についての現状報告:コインチェック事件後に発足した(社)日本仮想通貨交換業協会より、仮想通貨の内外における取引の状況や業務の実態というものについての説明がありました。
  • ICO(Initial Coin Offering)についての説明:みずほ証券の方から、仮想通貨による資金調達(ICO)について実務的な観点も踏まえた説明がありました。
  • メンバーによる討議:討議というより、11名のメンバーのそれぞれから、仮想通貨の現状に関するコメントや今後議論をすべき点についての発言がありました。

研究会で使用された資料や議事録は、金融庁のホームページに掲載されるので、ご興味のある方はご覧になって下さい。

私が気になったポイントをいくつか挙げると、以下の通りです。

  • 現在の仮想通貨の取引量のな、なんと8割が証拠金取引だそうです。現物の仮想通貨が経済的な裏付けのない資産として決済には全く使えないと認識されているのに、それを証拠金取引するなんて、もはや賭博認定ではないでしょうか。多くのメンバーの方が、仮想通貨が投機資産であるとコメントしていましたが、賭博であるという人は一人もいませんでした。
  • あるメンバーの方が、仮想通貨の社会経済的な観点からの意義は何か、ということを議論すべきとおっしゃっていました。その通りだと思います。仮想通貨に使われているブロックチェーンの技術はいろんな方面での応用が期待できるということはよく聞きますが、ブロックチェーン活用と仮想通貨は分けて考えるべきではないでしょうか。
  • 京都大学の岩下教授は、仮想通貨の高騰はICOが原因であるとし、仮想通貨の議論をする上でICOは切り離せないとおっしゃっていました。他のメンバーの方からも、ICOは事業の実態のないものも多く、ICOがスタートアップ企業にとって有効な資金調達手段となっているのか検証が必要ではないかというコメントがありました。
  • 麗澤大学の中島教授は、コインチェック社がみなし業者であるにもかかわらず、派手なCMによって顧客を集めていたことに問題はなかったのかと指摘していました。別の委員の方も、CMによって仮想通貨がどのようなものであるかという情報が利用者に適確に伝わっていないのではないかというコメントもありました。bitFlyer社のCMも何か楽しそうな印象を与えますよね。

他にもいろいろな意見やコメントはあったのですが、書ききれないのでこの位にしておきます。

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