雇用保険を活用したライフプランニング

日経電子版の「失業保険」についての記事です。

親が倒れた、実家に戻って再就職 失業保険の扱いは? : NIKKEI STYLE https://style.nikkei.com/article/DGXMZO21112030U7A910C1000000?channel=DF280120166592

記事の冒頭でも述べられていますが、実家の親御さんの介護が必要になった場合、まず第一に、会社と相談して介護休業で対処できないかを検討した方が良いと思います。介護休業は育児・介護休業法で定められているもので、事業主は、労働者から介護休業の申し出があったときは、基本的にこれを拒むことはできません。とは言っても、会社の方もいきなり申し出されても困ってしまうかもしれないので、将来親の介護が必要になる可能性がある人は、事前に相談しておいた方が、いざという時に事がスムーズに運ぶと思います。

あと、基本手当の金額の算出法は記事の中で述べられているとおりですが、これを皆さんそれぞれのケースを当てはめてみると、中には「結構少ないな」と感じる方もいらっしゃると思います。手当の額は在職中の賃金を基に算出されますが、45歳~59歳の方で、賃金の日額が上限(16,410円)に達している場合は、これに給付率の50%が適用されるので、基本手当の日額は8,205円になります。つまり、在職時の月給が50万円を超えるような方の基本手当の月額は約25万円になります。転職等で一時的に失業状態になる場合は、事前にご自分の基本手当がいくらになるのかということを確認しておいたほうが良いでしょう。

今回の記事中の相談者の方は、「失業保険」という用語を使っていましたが、正しくは「雇用保険」です(記事の中での指摘の通りです)。些細な違いではないかと感じる人もいるかと思いますが、雇用保険は失業時に支給される手当だけではありません。記事の冒頭にあった介護休業給付金は、介護による離職を食い止め、雇用を継続するための制度です。同じような趣旨のものでは、育児休業給付金などがあります。その他にも、就職を促進するための制度、教育訓練の制度等、雇用保険は皆さんの職業生活を支援する様々な制度があります。これらをしっかり理解して、ライフプランニングに活用して下さい。

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